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夕方の公園のベンチ。
物思いに独り言を呟くと、返りもしないはずの返事が返ってきた。
「え?!・・・君は・・・?」
秘めた思い
(第壱章〜父の面影・再開〜)
声のした方を振り向くとそこには・・・
「なによ〜?忘れたって言わさないわよ!」
大学でよく会う顔が二つ並んでいた。
「やぁ、こんばんわ。あれ・・・?綾波もいたんだ。アスカの声しかしなかったから・・・てっきりアスカだけかと思ってたよ」
最初に声をかけてきた方は、惣流・アスカ・ラングレー。
「こんばんわ・・・」
今やっと声を出した方が綾波レイ。
2人とも大学の講義で知り合い、最初のちょっとした筆記用具などの貸し借りの会話から時間を経て、
今内向的なシンジにとって数少ない友達にまで発展した。
「2人ともどうしたの?この時間にこっちに来るのは珍しいじゃないか」
2人はシンジのアパートがある区画に面した通りを1つ越えた区画に住んでいるので大学以外で会うのは結構珍しい。
しかもここは通りの正反対側。用もないのに2人が来るような所ではない。
「あんたにわざわざ会いに来て探してたのよ!」
「なんで?」
「・・・碇君のお父さんがさっき碇君のアパートにいたの・・・」
「!?・・・父さんがいたって?」
(父さんにはここに住んでるなんて事は一切教えてないのに何故?)
どうして自分の住んでいる場所が分かったのか?どうして今更自分に会いに来たのか?
押しつぶされそうになる程の疑問が湧き上がってきて混乱するシンジ。
「あんたの所にノート返しに来てさ、ついでに夕飯でもご馳走になろ〜かな〜と思って来てみれば、
見たことある人がいたから話しかけてみたのよ」
「その時に名前を聞いて碇君のお父さんだと分かったのよ・・・」
2人にアルバムを見せたことがある。最近の事だったので顔を覚えていても不思議は無い。
ただ・・・父親の事はだけは言わなかった・・・。
(あんな父さんの事だけは言いたくなかった・・・。)
「分かった?あんたのダディーが折角会いに来たんだからとっとと帰りなさいよ」
「嫌だ」
沈んだ顔で呟く。
「自分をほったらかしにしてまで仕事を優先する父さんが今更僕に何を言う事があるって言うんだよ・・・」
「・・・」
3人の間に重い空気が漂う。
そこに茶色の度の入ったサングラスをかけた、白髪混じりの男が近寄ってきた。
「シンジ・・・久しぶりだな」
「!!・・・父さん・・・」
すっかり年月にさらされて面影と大分変わってしまった父親を見て驚くシンジ
「・・・こんな男をまだ父親として呼んでくれるのか・・・。有り難いな・・・」
薄く笑うゲンドウ
「・・・今更・・・何をしに来たって言うの?」
「・・・ここは後5時間後に消滅するかもしれん・・・緊急の避難勧告ももう時期出るだろう・・・お前の力と協力が必要だ・・・」
時計を一瞥し時間を確認すると、少しずつゲンドウに焦りの色が見えてきた。
「こんな時に冗談はよしてよ!」
久しぶりに会っていきなり冗談を言われ、怒りを露にする。
「冗談などではない・・・とにかく早めの非難も兼ねて君達にもついて来てもらおうか・・・」
「嫌だ!冗談でアスカや綾波まで巻き込まないでよ!!」
「嫌ならお前だけ残れば良い。・・・どうせ自衛隊に連れてこられるだろうからな・・・」
「あー!あー!非常事態発生!このアナウンスを聞いている付近の住民は自衛隊の指示に従って、
各個非難してください!繰り返します!・・・」
アナウンスと同時に地下鉄のホームに行く階段ような建造物が所々の地面の下から顔を出し、
中からライフルやマシンガンなどを持った自衛隊がぞろぞろと出てきた。
その自衛隊の中の一人がゲンドウに声をかけた。
「碇総司令!早く本部に戻ってください!司令官無しで現状況の維持はそう長くは続きません!」
「分かった。すぐに戻ろう。・・・どうする?・・・意地を張ってここに残って連れてこられるか?」
下をうつむいているシンジに問いかける。
「分かったよ。ついて行くよ。でも・・・」
「何だ?」
「何故今のこの事態が起こる事を父さんは事前に知っていたの?」
ゲンドウは鋭く真剣な目つきでシンジを正面から見て一言呟いた。
「・・・ついて来れば分かる・・・」
2人の会話に入れず、流されるままにアスカと綾波はシンジとゲンドウについて行く。
自衛隊が囲んでいた他とは違う造りをした地下への階段を4人は降りていく。
階段が終わり、長い通路を通り今来た道の途中で数え切れない程の数の扉を厳重に永久封鎖しながら進んでいく。
大学生3人組が連れてこられ、着いたその先は・・・
「・・・!!これは一体!?」
・・・・・・・・TO BE CONTINUED・・・・・・・・
デニム「まぐろさんから連載の続きをいただきました」(^^)
アスカ「…ていうか、本編再構成物?」
デニム「本人が言うには接点があまりないようにするそうですよ」
アスカ「そう?じゃあ、連れてこられた先にアレがあるとは限らないわけね」
デニム「そうかもしれませんね…果たして、いったい何があるんでしょうねぇ」
アスカ「あ〜、続きが気になる〜」
デニム「それでは、また第弐章でお会いしましょう」(^^)
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jeimusubond@hotmail.com
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