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2015年サードインパクトが失敗に終わり、人々は徐々にATフィールドを保ち、
ヒトの形に戻りつつあった。その中で早く戻ったネルフの人間は、人を探しに出かけた。
サードチルドレン、セカンドチルドレンは海岸で見つかった。
セカンドチルドレン、惣流アスカ・ラングレーは衰弱していたが異常は見られなかった。
しかしサードチルドレン、碇シンジは、意識はあるものの…
人格、精神が崩壊し、生きているだけの植物人間と化していた。
現在の医学を持ってしても直らず、医者からは見離された。
その中、セカンドチルドレン…惣流アスカ・ラングレーは碇シンジの看病をすると言い張り、
シンジの看病をすることになった。
二人は決して先の見えない…この先の世界を生きることになったのだ。
『花火−hanabi−』
by ジャッカル/Jackal
シンジの看病をして、早くも10年の月日が流れた。
「今日も、暑いわね。ねぇ、シンジ。」
返るはずの無い返事を期待しながらアスカはシンジに声を掛けるのであった。
何時しか元に戻るのではないかという期待を胸に秘めながら。
「今日、川原で花火大会があるんだって。」
表情の無いシンジを見つめ、笑顔を見せながらアスカは布団を入れ始めた。
この10年間…ずっと同じことを繰り返し、シンジに声を掛け、呼びかけた。
その生活に嫌気が指した時もあった・・・でも諦めなかった。
月日が流れても、シンジが元に戻るように・・・戻るようにと願いながらずっと看病をした。
もう一度、あたしに、あたしにだけ、あの笑顔を見せて欲しいから・・・・。
「一緒に見に行こうか・・・・・。花火・・・・。」
川の周りに人々が集まり始めた。
がやがやとたくさんの人々が集まり、話し、騒ぎ、歌い。
この10年のうちにほぼ全員がこの地球上に戻ってきた。
「シンジ・・・・、みんな、みんな・・・・シンジが守ったんだよ。シンジが守ったんだよ。
もう、戻ってきてよ。ねぇ、お願いだから。ねぇシンジ・・・・・。」
アスカの涙が頬をつたリ地面に落ち乾いて消えた。
アスカは、一通り無き終わると袖で涙をふき取り、 空を見上げた。
爆音が響き渡り、空には鮮やかな、炎の華が咲いた。
そう、無数に上げられる花火…日本伝統の綺麗な花火が空高く舞い上がり、可憐な華を咲かせた。
「綺麗・・・・・。空に吸い込まれそう。」
人の作り出した芸術品が人の心を全て一つにする。
「綺麗だね・・・。アスカ・・・。」
シンジの声が聞こえ、アスカは振り返った。
シンジの車椅子を見たが、シンジは何時ものように表情は無かった。
空耳だったのか、分からない。でも、いつかシンジは元に戻る。
きっと、いつか・・・シンジに会える。そう、信じていたい。
fin
デニム「Jackalさんにご投稿いただきました。ありがとうございます」(^^)
アスカ「…これ、LASなのかしら?」(^^メ
デニム「…LASでしょ?」(^^;
アスカ「ハッピーエンドじゃないわ!こんなのよく載せたわね!」
デニム「せっかくご投稿してくださったんですから…」(^^;
アスカ「…Jackal!絶対続きを書きなさい!」
デニム「ちょ…作家さんを呼び捨てに…」(^^;
アスカ「断固許さないわ!シンジが元に戻るシーンがあるならまだ許せるわ」(−−#
デニム「あ、あの…アスカちゃん?」
アスカ「もう怒った!殴りこみに行ってやる!」(ダダダダダッ!)
デニム「あ、あ〜…Jackalさん、逃げて〜」(×_×)
Jackalさんの感想はこちらにお願いします。
jackal@free.japandesign.ne.jp
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